■柏木の今後に期待

 ゴールを喜ぶ輪に加わった背番号42は、三島頌平と藤谷匠から立て続けにキックをもらった。

 この瞬間、柏木は、J3のチームに紛れ込んだ上手い選手、ではなく、間違いなく岐阜の中心だった。苦しい時に実力でチームを引っ張り上げてくれる親しみやすいリーダーだ。

 足を蹴られてしまったこともあり、柏木は74分に交代となった。岐阜は78分に追いつかれ、1-1の引き分けで試合を終えた。

 J2昇格筆頭候補だった岐阜だが、残り5試合で昇格圏の2位テゲバジャーロ宮崎と7ポイント差の6位(※宮崎の方が1試合多く消化している)に位置している。ここ5試合で3引き分けと勝ちきれていないチームは正念場を迎えているが、苦しい時に柏木はリーダーに、太陽になってチームを引っ張り上げることができるだろうか。

激しい守備を受ける柏木陽介。このプレーで足を痛めた 沼津VS岐阜(20211031) 撮影/原壮史

 小雨を降らせる雲に覆われたこの日のスタジアムで、苦しむ岐阜を、自らも大いに苦しみながら、それでも明るく照らしてみせた柏木。彼ならば、シーズン最終盤のチームの中でそういう存在になれるはずだ。

 

■試合結果

アスルクラロ沼津 1-1 FC岐阜

■得点

26分 深堀隼平(岐阜)

78分 深井祐希(沼津)

PHOTO GALLERY アスルクラロ沼津VSFC岐阜 20211031
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