【J3分析】必死にベストを尽くす「浦和レッズから来た男」【アスルクラロ沼津VSFC岐阜】「岐阜の柏木陽介」(1)の画像
先制ゴールを喜ぶ柏木陽介 撮影:原壮史
アスルクラロ沼津VSFC岐阜 20211031

【明治安田生命J3リーグ 第25節 アスルクラロ沼津vsFC岐阜 2021年10月31日 13:03キックオフ】

 チョウザメに触れるブースがあったり、ハロウィンの仮装を楽しむサポーターが選手と一緒に入場して来たり、スタッフまで仮装していたり……どこか長閑なJ3、という雰囲気を存分に感じさせたこの日の愛鷹広域公園多目的競技場を訪れた目的は、“岐阜の柏木陽介”を初めて見ることだった。

 そこには、J1よりも思い通りにいかないことが多いJ3で必死にベストを尽くす男の姿があった。

 前半、接触プレーがあったことで沼津の選手がボールを外に出した。岐阜のスローインで再開される際、ボールは沼津のキーパーに返されることになるのだが、スローインを受けてキックで返す役割を買って出たのは柏木だった。

 それまでの柏木は、チームメイトに本田拓也や橋本和といった仕事人がいるとはいえ、J3の試合の中で思い通りのプレーをしにくそうだった。

激しい寄せをかわして攻め上がる柏木陽介 沼津VS岐阜(20211031) 撮影/原壮史

 互いにボールが縦に動くものの、柏木はその過程になかなか絡めず、沼津の攻撃を中盤で迎え撃つ構図で写真の中に多く登場することになった。もちろん、守備ではコースの切り方や競り合いでのボールを突き方でさすがの上手さを見せていたものの、前日に大宮で見た磐田の遠藤保仁のように本当の意味でチームの中心にいるわけではなく、上手い選手が1人混ざっている、という状態でしかなかった。

PHOTO GALLERY アスルクラロ沼津VSFC岐阜 20211031
  1. 1
  2. 2
  3. 3