【J2分析】磐田「97分に掴んだ逆転勝利」と鈴木政一監督の就任会見での言葉【大宮アルディージャVSジュビロ磐田】「磐田らしさとイコールの遠藤保仁」(2)の画像
状況把握を欠かさない遠藤保仁 撮影:原壮史
大宮アルディージャ対ジュビロ磐田 20211030

【明治安田生命J2リーグ 第36節 大宮アルディージャvsジュビロ磐田 2021年10月30日 14:03キックオフ】

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 ボールを受けた大森も、ゴンザレスも、突然のビッグチャンスに気持ちが焦ることはなかった。

 特に、ルキアンがお休みになったことでスタメンとして初めてプレーする機会を得たゴンザレスは、当然ゴールを欲していた。

 本人も試合後に「もちろん、ゴールを決められなかったことは残念」と振り返っている。それでも「あの状況で、自分も打てるタイミングはあった」が、山本が「自分よりも良い状態」だったことで「ゴールに近いほうを選んだ」のだという。「誰が決めてもチームの目標が達成できればいい」と背番号29の助っ人は殊勝に語ったが、チームが勝つために自分がどうすべきか、を全員が常に最優先するその意識こそ、鈴木政一監督が率いる今シーズンの磐田が見せる“らしさ”だ。

左足でロングパスを送る遠藤保仁 大宮VS磐田(20211030) 撮影/原壮史

 ボール回しで逃げ道になる、ということは、必然的に、苦しい時にはみんなが遠藤を見るということだ。遠藤はもともとの存在感だけでなく、役割としてもそういう選手として磐田の中心にいる。

 どんな場面でもチームのために、そして焦らず冷静にプレーしてみせるその姿は、チーム全体のプレー選択に大きく影響を与えている・・・というのは言い過ぎかもしれないが、このゴールシーンで各選手がそうだったように、現在の磐田らしさとイコールになっている、と言うことはできる。

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