■格下相手にも苦戦するベレーザ

 WEリーグ序盤戦最大の話題の一つは、2015年から19年にかけて「なでしこリーグ」で5連覇を達成したかつての“絶対女王”日テレ・ベレーザの出遅れだろう。

 ベレーザは9月12日の開幕節で浦和と対戦した。浦和は昨年度の「なでしこリーグ」チャンピオンであり、一方、ベレーザは皇后杯全日本選手権の勝者という“頂上決戦”だった。そして、ベレーザはこの開幕戦で浦和に1対2で競り負けた。

 さらに、第5節ではINAC神戸とアウェーで対戦した試合でもベレーザは0対1で敗れ、強豪同士の直接対決では2試合とも落としてしまっている。そして、さらに第2節では格下の長野パルセイロ・レディースとスコアレスドローに終わり、結果として現在4位に“低迷”しているのだ。

 強豪2チーム相手の敗戦は仕方がないことではあるが、長野戦の引き分けも合わせて勝点を伸ばせておらず、また“格下”相手の試合でも一方的にボールを握って優位に進めながら、相手にも粘られて苦戦を強いられることが多い。試合内容を見ても、パスはつながるのにシュートが遅いといった問題点があるし、また、後半の最後の時間帯に点を取って勝つ試合も多く「勝ち身が遅い」という印象もある。

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