【日本初の女子プロリーグ】“絶対女王”日テレ・ベレーザが出遅れた理由【WEリーグの現状と将来への展望】(1)の画像
WEリーグ開幕戦での対決では、浦和に軍配が上がった 撮影:渡辺航滋(SONY α9Ⅱ使用)

 日本初の挑戦がスタートした。女子プロリーグ、WEリーグの開幕である。Women Empowerment(女性に力を)の略を名称としたリーグは、日本の女子サッカーにどんな影響を与えるのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が新生リーグを深く見つめる。

 今シーズンから新たにスタートした日本の女子サッカー初のプロリーグである「WEリーグ」。10月17日に第6節までを終了した時点でINAC神戸レオネッサが5戦全勝で首位をキープ。一方、全勝で神戸を追っていた三菱重工浦和レッズレディースが第6節のサンフレッチェ広島レジーナ戦に敗れたため、マイナビ仙台レディースが2位に浮上。そして、開幕からやや出遅れた日テレ・東京ヴェルディベレーザが4位に付けている。

 もっとも、11チーム参加で行われているWEリーグは毎節1チームは試合がないため、消化試合数にバラつきがあり、上位争いで言えばINAC神戸と浦和の2チームは消化試合数が1試合少ない状態なのだ。つまり、マイナビ仙台と浦和は同勝点で並んでおり、得失点差によってマイナビ仙台が2位となっているが、実質的には消化試合数が1つ少ない浦和が2位と言っていいだろう。

 中位、下位チームが健闘してはいるものの、「優勝争い」ということを考えれば、開幕前からの予想通りINAC神戸、浦和レディース、ベレーザの3チームが優位に立っていることは間違いない。

 そこで今回は、序盤戦が終了しようとしているWEリーグの現状と将来への展望について考えてみたい。

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