■選手同士の距離を意識する江坂…代表選出なるか
江坂は今年に入って日本代表に初選出された。3月25日に行われた韓国戦では、後半開始から投入されると、セットプレーのキッカーを務め、後半38分にCKから遠藤航のゴールをアシスト。当時、江坂は韓国戦後に「ゲーム中での兼ね合いで得点シーンはあの場所を狙っていた」と、狙い通りのプレーだったことを明かしている。
今節においても、前半15分のFKのチャンスでキッカーを務めた江坂は、右ポスト付近のギリギリの位置を直接狙った。ここは相手GKのファインセーブに阻まれたが、試合後の会見では「(相手)キーパーがすごかったが、自分の狙ったところにうまく蹴ることができて、良いところに飛んだと思う」と話した。
10月初旬にワールドカップアジア最終予選に臨む日本代表だが、9月に行われたオマーン戦では黒星スタートとなり、続く中国戦も苦戦を強いられて試合終了間際にようやく勝ち越した。江坂のように、選手同士の距離を把握しつつ、流れの中からもセットプレーでも狙い通りのプレーができる選手は、今の日本代表の救世主になれるかもしれない。
3月の代表初選出時、江坂は「年代別や学生時代には有名選手でなかったが、目の前の課題に全力で取り組んできた結果、ここまで来られたと思っている。プロになれるのもギリギリというか、苦労して(プロに)なったので、努力してきてよかった。まだまだ成長したいと思います」と語っている。
移籍からおよそ2か月、早くも浦和の主力選手として結果を出し続け、チームメイトとの連動性にも自信を高めている。久保建英が離脱し、窮地にある日本代表で、江坂がまたブルーのユニフォームに袖を通す日も近いかもしれない。
■試合結果
FC東京 1―2 浦和レッズ
■得点
1分 田川亨介(FC東京)
46分 酒井宏樹(浦和レッズ)
66分 江坂任(浦和レッズ)