■消え去ったホットライン
また、メッシがいなくなったことで、ジョルディ・アルバのプレーの質が低下しているように見える。いや、バルセロナがチームとしてうまくアルバを生かせなくなっているのだ。
〈メッシーアルバ〉のホットラインは、この数年のバルセロナの大きな武器になっていた。ボランチの位置まで下がりレジスタ化するメッシから、左サイドを駆け上がったアルバに長いスルーパスが出る。深い位置からのアルバの折り返しをメッシ、あるいは他の選手が仕留めるというのは、対戦相手が“分かっていても止められない”攻撃パターンだった。
そのホットラインが消えてしまったことで、アルバからクオリティの高いクロスが入ることもなくなった。さらには、中央にはL・デ・ヨングやデパイの姿もない。ゴールを奪う一つ前の段階でつまずいているのが、バルセロナの現状なのである。