■久保が右、イ・ガンインは中央に
マジョルカはポゼッションを志向するチームだ。ボールを大事にしようとするスタイルは、久保にもイ・ガンインにも恩恵をもたらすはずだ。それのみならず、互いをさらに伸ばし得る土壌であるとも言える。
この2人の共存の可能性に関しては、十分にあり得ると言っていいだろう。2人が絡むイメージとしては、東京五輪に臨んだU-24日本代表での久保と堂安律の関係性だろうか。
ただし、実際に久保とイ・ガンインの「フィーリング」がどれだけ合い、彼らがコンビネーションをどのくらい高めていけるかは、現時点では分からない。時間を追って見ていく必要がある。
ラ・リーガ第4節のアスレティック・ビルバオ戦で、久保とイ・ガンインは初めて同時にピッチに立った。ただし、イ・ガンインが途中出場したものの、それからほどなくして久保がピッを退いたため、わずか数分間の“共演”にとどまった。
それでも、ルイス・ガルシア監督のアイディアのヒントのようなものは提示された。【4-2-3-1】のフォーメーションで、右サイドハーフに久保が、トップ下にイ・ガンインが入る形だ。
似たところもある2人だが、当然異なる個性もある。このフォーメーションでの同時起用で、互いに輝く可能性は十分にある。