■今度こそ女子リーグの地位を不動にしてほしい
たとえば、この試合で高瀬愛美と2トップを組み、2ゴールを決めた浜野まいかは高校2年生。
小学生時代から注目され、2018年になでしこリーグデビューを果たし、2019年のAFC U-16女子選手権では得点王。今年の日本代表合宿にも呼ばれた、新世代を代表する選手だ。ユースからセレッソ大阪に所属していたが、セレッソ大阪堺レディースはWEリーグへの参加を見送り、INACに完全移籍した。
新しいリーグの幕開けでプロサッカー選手として躍動するその姿は、同世代でプレーを続けている選手たち、そしてもっと下の世代で“サッカー選手というものになれたらいいな”と漠然と思っているプレーヤーたちに1つの道を示し勇気を与えるものとしてこれ以上ないものだった。
コロナ禍のために、盛大な開幕戦というわけにはいかなかったが、いつか去っていくブームから始まらなかったことが、かえってプラスに働くかもしれない。
現場は強い決意に溢れている。選手たちやチーム関係者だけでなく、見ている側にまでその気持ちが湧き出てくるのはあの北朝鮮戦に近い。
日本初の女子プロサッカーリーグを自分たちが必ず成功させる。2度目はない。
自分のためだけではない戦いに挑んでいるその姿を是非見てほしい。きっと加勢したくなる。
■試合結果
INAC神戸レオネッサ 5-0 大宮アルディージャVENTUS
■得点
4分 高瀬愛実(INAC)
12分 浜野まいか(INAC)
41分 オウンゴール
45分 浜野まいか(INAC)
57分 高瀬愛実(INAC)