INAC高瀬愛実「胸を張って“サッカーが仕事です”と言えるようになった」【INAC神戸レオネッサ対大宮アルディージャVENTUS】「WEリーグ喜びと決意にあふれた開幕」(1)の画像
先制ゴールを喜ぶ高瀨愛実ら 撮影/原壮史
INAC神戸レオネッサ対大宮アルディージャVENTUSの写真

Yogibo WEリーグ 開幕戦 INAC神戸レオネッサvs大宮アルディージャVENTUS 2021年9月12日 10:01キックオフ

「胸を張って“サッカーが仕事です”と言えるようになった」

「シンプルに“プロサッカー選手です”と言えるのがすごく嬉しい」

 WEリーグ第1号となるゴールを記録したINAC神戸の高瀬愛実は、プロリーグの開幕をそう喜んだ。

 INACは、なでしこリーグ時代から、プロのようにサッカーに集中できる環境を他のチームより整えていたチームだ。2009年からINAC一筋でプレーしている彼女は、高卒ルーキーとしてリーグ新人王を獲得し、代表では2011年のワールドカップ優勝メンバーになった。

 サッカーに集中できる環境の中で長く活躍してきた彼女だが、肩書は「プロ」ではなかった。あくまでも正社員という括りであり、生活だけならばプロの選手と遜色なくても「職業は何ですか? と聞かれると困っていました」。

 なでしこリーグの中でトップ選手の1人としてプレーしてきた彼女でさえ、冒頭のコメントのような喜びを感じた。それだけWEリーグの開幕というのは歴史的な出来事なのだ。 

 2011年7月17日、なでしこジャパンがドイツの地で歴史的な快挙を達成すると、一気にブームが訪れた。

 優勝メンバーが7人も所属し、しかもその中に日本サッカー史上最高のスター選手となった澤穂希がいたINACは、その時に最も注目を集めたチームだった。7人の中で最も長くINACにいた選手でも3年半(川澄奈穂美と海堀あゆみが2008年から、2009年に高瀬と田中明日菜、2011年に大野忍、近賀ゆかり、そして澤が加入)。まさに強豪として存在感をつけているところだった。

 リーグ戦を制したのはその2011年が初めてで、そこから3連覇。チームの強化、最盛期、そしてブームが完全に重なり、リーグの歴史を見ればベレーザが圧倒的な成績を残しているものの、なでしこ=INAC、というイメージを持っている人は多い。

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