■裏目に出た攻めの交代策
しかし、その攻めの交代が裏目に出た。ハーフタイムにR・マドリードのロッカールームでは、挽回に向けて積極的な意見交換がなされたという。そこでカルロ・アンチェロッティ監督が伝えたのは、ビニシウスをよりワイドなポジションでプレーさせることだったという。
前半のビニシウスは、自由にプレーをさせてもらえなかった。インテル優勢に大きく貢献していた3バックの右ストッパー、ミラン・シュクリニアルに完全に抑え込まれていたのだ。
シュクリニアルは果敢に前方へと出てR・マドリードの攻撃陣に詰め寄り、前を向かせなかった。その積極的な守備ができていたのは、右ウィングバックで先発していたマッテオ・ダミアンがしっかり下がってカバーをしていたからだった。
55分の交代でそのダミアンが下がり、より攻撃的なダンフリースが入った。バランスが崩れ始めた。