J1リーグ第27節 横浜F・マリノス―鹿島アントラーズ
8月28日(土)|19:00 日産スタジアム
恐るべき追撃だ。横浜F・マリノスが、ついにただひとり空高く舞っていた川崎フロンターレに追いつこうとしている。
まだシーズン3分の1ほどを残した時点で、独走を続ける川崎に勝ち点1差ににじり寄るチームが出るとは、なかなか想像しがたい状況だった。それほどに川崎の突っ走りっぷりは尋常ではなかったのだが、横浜FMも普通ではない。何しろリーグ戦での黒星はまだ2つで、最近3試合では計14点と、この夏場にさらにアクセルを踏み込んでいるのだ。
この機運が盛り上がる状況で、「壁」が立ちはだかる。鹿島アントラーズだ。今季喫した2敗は、開幕戦の川崎と、第14節で鹿島に突きつけられたものだった。
鹿島戦の黒星は、痛かった。11試合無敗で突き進んでいたところで、3-5と大クラッシュしたのだ。
今回は、13戦無敗の状況で鹿島と当たる。鹿島には、天皇杯も含めて公式戦で5連敗中。優勝した2003、04、19年と、いずれのシーズンも1勝1敗という難敵だ。裏返せば、すでに今季1敗している鹿島から、優勝するためには、1勝を取り戻さなければならないのだろう。
連勝中に「好事魔多し」となるのか、それとも「ブレイクスルー」を成し遂げるのか。上位を争う鹿島にとっても、そしてリーグの行方を占うにあたっても、重要な一戦である。
■横浜F・マリノス
2位 勝ち点62 19勝5分2敗 60得点21失点 得失点差39
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L○4-0 鳥栖(A)
L○5-0 仙台(H)
L○5-1 大分(H)
L○2-0 名古屋(H)
L△2-2 清水(A)
【通算対戦成績】
H 36試合・17勝 8分14敗
A 41試合・11勝 3分24敗
計 77試合・28勝11分38敗
【直近対戦成績】
2021年 5月15日 J1第14節 ●3-5(A)
2020年11月 3日 J1第31節 ●2-3(H)
2020年 7月18日 J1第 5節 ●2-4(A)
2019年 9月25日 天杯4回戦 ●1-4(A)
2019年 8月10日 J1第22節 ●1-2(A)
【今節のみどころ】
前節は負傷のチアゴ・マルチンスに代わってCBに入った岩田智輝が、完封に貢献。レオ・セアラはハットトリックを達成と、今季加わった新戦力も機能しての大勝と、波に乗っている。こうなれば、この勢いのままに突き進むしかない。
優勝したシーズンにはラストスパートの7連勝を飾り、11戦無敗でタイトルにたどり着いた。だが、現在は13戦無敗と、すでにその記録を超えている。ここでさらに突き抜けられるかは、シャーレを手にできるかどうかの、大きな指標となりそうだ。