■ワンチャンスを仕留めた浦和

 試合後、リカルド監督はこの江坂の投入について、「前半は、我々の右サイドでうまくはがされてしまった印象。相手のボランチやCBのところで自由に(ボールを)持たれてしまった。江坂にはその部分での攻守の両面での役割を求めました」と、狙いを説明。この采配が功を奏し、後半開始と同時に浦和もボールを支配できるようになった。次第に雨が降りしきり、ピッチコンディションも悪化するが、後半17分に浦和が均衡を破る。江坂からボールを受けたMF汰木康也がペナルティエリアの左から中央へ送ると、MF関根貴大が倒れながらもゴールに押し込んだ。

 90分をとおして、浦和のチャンスは得点シーン以外にはほとんどなく、内容では徳島に上回られた。リカルド監督も「特に前半は相手の方が攻撃も守備も良かった。徳島にもいくつか点が入っていてもおかしくない展開を作られた」と、優勢に試合を進めた相手を称えた。それでも、少ないチャンスを確実に仕留めて1点を守り切り、浦和はこれでリーグ戦2連勝。奇しくも、関根の得点で1-0で勝利というのは、前回の対戦とまったく同じ結果となった。

 リカルド監督は会見で「徳島には後ろから簡単につながれてしまい、我々はカウンターで決めるというところまでしかたどり着けなかった。(連戦の)疲れがあるなかで、選手たちがしっかり理解しながらプレーをしてくれて勝てたことは大きい」と、試合を評した。

 そして、リカルド監督は古巣・徳島への思いも口にした。

■試合結果

徳島ヴォルティス 0-1 浦和レッズ

■得点

62分 関根貴大(浦和レッズ)

その2へ続く

 

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