■琉球は4試合ぶりの勝点3を奪取!

 京都、磐田、新潟に次ぐ琉球は、ギラヴァンツ北九州に3対0で快勝した。

 この試合は6月13日のナイトゲーム開催だったため、風間宏矢は「3チームの結果は頭に入れていた。今日はホントに大事だぞと話していて、勝点3を取らなきゃいけないと思っていた」と言う。15節のモンテディオ山形戦と16節の新潟戦に連敗し、前節は秋田と1対1で引分けた。3試合連続で勝利から遠ざかっているうちに磐田に3強の牙城を崩され、後方からはV・ファーレン長崎が接近してきている。琉球にとってはJ1昇格戦線に踏みとどまるために、負けられない一戦だった。

 勝利を引き寄せたのは右サイドのふたりだ。

 28分、ボランチ上里一将のパスを受けた右サイドバックの田中恵太が、シュートモーションからペナルティエリア内で風間宏矢へつなぐ。右サイドハーフで全試合に先発してきた背番号8が、素早いボール処理から右足で決め手みせた。

 昨シーズンの風間宏矢は、キャリアハイの10ゴールをマークした。しかし今シーズンは、前節までチームトップタイの6アシストを記録しているものの、得点を決めていなかった。

 待望の一撃である。得点直後には「やっときた!」と叫んだ。試合後には「思わず(そう声が)出ちゃっいました」と笑顔で振り返った。

 62分には上里の右CKをヘディングで合わせた。

「カズさん(上里)のボールが良かったし、前で潰れてくれたし、自分とマークの選手の身長のミスマッチもあったので、普通に当てるだけでした」

 72分には清水慎太郎がヘディングシュートを決める。アシストは田中だ。背番号7を着ける右サイドバックは、この日2つ目のアシストだ。風間宏矢と並んでいたアシストを、チーム単独トップの「8」に伸ばしている。

 82分には北九州にPKを献上する。ここでGK猪瀬康介が存在感を発揮した。高橋大悟のシュートをストップしたのだ。

 琉球は守備陣のレギュラーを欠いている。センターバックの岡崎亮平が16節から、GK田口潤人が17節から、負傷離脱しているのだ。ここ5試合は連続して失点をしていただけに、樋口靖洋監督は「何としてもクリーンシートをやってほしいと思っていた。PKストップも含めて守備陣の集中力の高さを称賛したい」と納得の表情を浮かべた。

 この日は前半途中に池田廉が負傷交代した。空中戦を競り合った際に、腰を強打した。一度はピッチへ戻ったものの、すぐに交代している。

 チーム最多の6得点をあげている池田は、不動のトップ下として全試合に先発してきた。北九州戦で4試合ぶりの勝利をつかんだ琉球だが、攻撃陣にも離脱者が出てしまうかもしれない。

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