日本代表「怒涛の連戦」激論 大住良之×後藤健生(7)「東京オリンピック2020」(後編)五輪代表「メダルの可能性」と「足りないところ」の画像
三笘薫 撮影/原壮史
※前編はこちら

19日間で9連戦。2021年5月28日から6月15日にかけ、男女A代表、U-24代表合わせ、サッカー日本代表は怒涛の日程となった。五輪最終選考のための対ジャマイカ戦、ピクシーの愛称で知られたドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビアとのA代表親善試合、そしてなでしこ……大住良之、後藤健生のサッカージャーナリスト2人が徹底的に語り合う!

■メダルの可能性を感じさせる

―7月には12日、17日と直前に親善試合がありますが、これはどう考えれば良いでしょうか?

大住「最後の仕上げだろうね。それからオリンピックに出てくるクラスのチームと対戦するというのは重要だよね。スピードや強さを体感して、チームとしての試合がしっかりできればいいんじゃないですかね」

後藤「いろんな再確認だよね」

大住「うん」

後藤「コンディションとしては、そこをピークとして持って行ってはいけないわけだ。直前の練習試合で、スペインに勝った、なんて喜んでいると、ドイツ・ワールドカップの二の舞になるよ」

大住「そうそう。結局、ドイツでは勝てなかったからね」

―しいて言えば、オリンピックチームに物足りないところは?

大住「それよりも、楽しみのほうが多いような気がする。本当によく鍛えられていて、まとまった、そして現代的なプレーを身につけたオリンピッククラス、あるいはワールドカップクラスと対戦した時に、日本がどこまで力を発揮できるか。

 久保建英がちょこちょこっとやろうとして、すぐ潰されるようになってしまうのか。だけど、今のチーム状態を見ていると、そういった相手にも1試合2試合と重ねていくうちに、徐々に慣れてきて乗り越えられるんじゃないか、そんな期待を持たせるような選手達が揃っているような気がする」

後藤「僕は、何もできなかったような試合、にはならないような気がする。ロシア・ワールドカップのベルギー戦みたいに、結果は負けちゃうかもしれないけど。それはそれなりに、すごい試合をして負けると思う」

大住「そうだね」

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