【YBCルヴァンカップ プレーオフステージ第1戦 ヴィッセル神戸vs浦和レッズ 2021年6月6日 18:03キックオフ】
今季初の3バックで試合に臨んだ神戸は3分に幸先よくコーナーキックから先制すると勢いを増していった。ピッチを広く使うパス回しから前線を駆けまわるアユブ・マシカにボールを収める形で圧を強める神戸に対し、浦和の守備は後手に回っていた。
マシカに対応しようとすれば、山口蛍が右サイドに流れて酒井高徳と好き放題ボールに関与し、そこを気にすると左サイドから初瀬亮に展開されてドウグラス目掛けてクロスを放たれる。
リカルド・ロドリゲス監督が「われわれがそこにうまく対応できない時間が続いてしまった」とコメントしたように完全な神戸ペースで試合は進み、追加点が生まれるのも時間の問題だった。
しかし、飲水タイムがそれを変えた。
ベンチ前で神戸のやり方を共有した浦和の選手たちは、守備で後手に回ることよりも神戸の守備に苦しむことが増えていった。苦しんでいることに変わりはないものの、その中身が変わったことは、確実に一歩前進していることを表していた。
柴戸海と伊藤敦樹が冷静に右からの攻撃に対応できるようになり、明本考浩が攻撃するのとは逆方向に全力で走ってボールを追いかけなければならない場面が減り、とチームは徐々に安定を取り戻した。