■そこに遠藤がいる
前線の選手たちにボールが渡れば彼らが攻撃を完結させてくれるため、遠藤がアタッキングサードでの攻撃進行中に中心選手としてボールに関与することは少なくなっているものの、シュートやクロスが弾き返されてルーズボールになると、そこに遠藤がいる。
カウンターや速攻を食らいそうになった時も、遠藤がゴールへの最短ルートのパスコースに入っていることで後方の慌て方が軽減されている。
いずれも、観察や予測でのポジショニングの妙がそこにある。パス精度の高さだけでなく、その部分で試合の流れを磐田に傾け、相手に渡さない。
そういう、主役として目立つわけではないのに確かに効いている、というまさに極上の黒子という存在になっているのが今の遠藤であり、磐田の好調を支えている部分だ。
その後博多に移動して取材したU24の試合では、酒井宏樹、吉田麻也、遠藤航がオーバーエイジ枠としてスタメンに名を連ねていた。
磐田の遠藤もある意味そういう存在だ。チームに+αをもたらして新しい景色へと導いてくれることを期待されてチームに加わった存在。その背番号50が多大な貢献を果たしている磐田は集団として勝ちグセを付けつつあり、2位京都とは1ポイント(暫定)、首位新潟とは2ポイント差の3位まで上がってきた。
■試合結果
ギラヴァンツ北九州 0―2 ジュビロ磐田
■得点
33分 鈴木雄斗(ジュビロ磐田)
39分 鈴木雄斗(ジュビロ磐田)