■強い川崎がリバイバル

 さて、川崎は4月末から5月初めの名古屋グランパスとの「首位決戦」に連勝した後、明らかに調子を落としており、直近の26日に行われた第16節でも湘南ベルマーレに先制を許し、レアンドロ・ダミアンのゴールで追いついたものの1対1の引き分けに終わっていた。「開幕以来19試合無敗」の記録を更新し続けてはいるのだが、一時期のような大量得点を奪って圧勝するような試合からは遠ざかっている。

 だが、この日は違った。

 対戦相手は監督交代以来復調して順位を6位まで上げてきている鹿島アントラーズだった。やはり「強い相手」となると気持ちの入り方が違うのだろうか……。

 川崎は非常にアグレッシブなゲームの入り方をして、いきなり家長昭博が大きなパスを交換しながら左サイドに移動してチャンスを作り、直後にも三笘がドリブルシュートを放った。1分が経過する前に2度のチャンスが生まれたのだ。

 その後も、川崎がゲームを支配し続けた。

 ワンタッチのパスが軽快なテンポでつながり、しかもパスのスピードが速く、パスのコースが深いので攻撃はきわめて効果的で、鹿島の守備陣はすっかり押し込まれてしまった。さらに、鹿島がボールを奪っても、すぐに高い位置でプレスがかかって、川崎がボールを奪い返すので、鹿島としては攻撃の時間をほとんど作れなかった。

 そして、時間の経過とともに攻撃の圧力はさらに高まり、16分には左サイドバック登里享平の大きなクロスをレアンドロ・ダミアンがスルー。上がってきた右サイドバック山根のボレーでの折り返しにレアンドロ・ダミアンが飛び込むというスケールの大きな攻撃があり(シュートは枠をはずれる)、18分にはレアンドロ・ダミアンからのスルーパスに合わせて走り込んだ三笘がシュートするが、これは鹿島GKの沖がタイミングよく飛び出してブロックした。

 そして、19分に先制ゴールが生まれる。右サイドで丁寧にパス交換を繰り返して相手のマークをはがした後、最後はジェジエウのパスで抜け出した山根のパスに合わせたレアンドロ・ダミアンがワンタッチでGK沖の股下を抜くシュートを決めたものだ。

 その後も前半は川崎が鹿島を圧倒。鹿島のチャンスといえば、39分に町田からの縦パスを荒木遼太郎が折り返して土居聖真がシュートした場面くらいしかなかった。

「久しぶりに強いフロンターレを見ることができた」。それが、前半の印象だった。

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