■清水は相手にとって非常な脅威に……
劇的な結末をもたらしたポステコグルー監督の采配や、途中投入された選手たちを支えているものは明確だ。セアラが戦術理解について「どのような相手であれ同じサッカーをするので分かりやすい」とコメントしているように、チームの姿勢を常に保つこと自体を可能にしている根本は、後方にある上質な個の力だ、ということを改めて示した試合だった。
最後の最後でマリノスの圧に屈してしまった清水だが、5月19日のルヴァンカップで5-1という大敗を喫したことで戦い方を変え「最後の20分以外は全ての局面で、トランジションだけでなく、攻撃、守備も、自分たちが思っているようなプレーができた」とロティーナ監督は語った。
終わってみれば、これぞポステコグルー・マリノス、という印象が強く残る結末ではあったものの、試合の中で狙いを変えていくだけでなく、リターンマッチに際して4バックを5バックにしたりプレスの強さを変えたりと、大きく変化して最後までマリノスを苦しめた。
中断期間を挟んで2巡目の対戦となっていくことを考えると、臨機応変の清水は相手にとって非常に厄介なチームになることは間違いない。
■試合結果
横浜F・マリノス 2-1 清水エスパルス
■得点
4分 エウベル(横浜F・マリノス)
41分 チアゴ・サンタナ(清水エスパルス)
89分 レオ・セアラ(横浜F・マリノス)