【柏ー神戸】「胸糞乱闘危機」を直前回避したファインプレー 原悦生PHOTOギャラリー「サッカー遠近」 の画像
5月26日の柏対神戸戦 ゴール裏のファンに頭を下げる神戸の菊池流帆 撮影:原悦生(SONY α9Ⅱ使用)
5月26日の柏対神戸戦

 レフェリーの試合終了の笛が鳴った瞬間、神戸の菊池流帆は喜びのあまり、ゴール裏の柏のファンに向かって大声で叫んでしまった。

 クリスティアーノがつかみかからんばかりにハーフラインまで菊池を追いかけた。神戸の選手がそれを止めた。

 柏のファンからは「挑発行為じゃないか」という声が飛んだ。

 クリスティアーノは菊池の行為を山本雄大レフェリーに抗議したが、レフェリーは菊池を呼ぶと柏のゴール裏をさし、指示を与えた。

 菊池はチームメイトの山口蛍酒井高徳に促されて、二人と共に柏のファンの前まで進んで頭を下げた。

 怒っていた柏のファンから拍手が起きた。不穏な空気が流れたスタジアムがホッとした時だった。

 アンドレス・イニエスタ不在の神戸にとっては大きな勝利だった。一方、柏は勝っておきたいところだった。

 前半の柏はネルシーニョ監督の目指すサッカーができたが、後半はミスから崩れてしまった。郷家友太に先制点を奪われ、オウンゴールで2点目を失った。

 神谷優太のタッチライン際からのFKを椎橋彗也が頭で合わせて1点を返したが、そこまでだった。

「前半は攻守にバランスよくわれわれが狙いとしていた攻撃の形だった。スペースの取り合いで非常にハードな攻防が続いた。後半に入って立て続けに決定的なミスが続き、相手が勢いづくきっかけを作ってしまった」(ネルシーニョ)

 クリスティアーノもヒザのケガから1か月半ぶりに戻って来たし、アンジェロッティもチームになじんできた気がする。

 中2日で土曜日には札幌戦がある。

 ネルシーニョ監督としては、代表戦が続く6月のブレイク中にチームを立て直す計画だ。

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