【5月29日CL決勝展望】(1)チェルシーにもたらされた「新布陣」と戦いの幅の画像
グアルディオラ率いるマンチェスター・シティとトゥヘルが預かったチェルシーがCL決勝で激突する 写真:渡辺航滋

 ヨーロッパナンバーワンを争うに、ふさわしい2チームが激突する。

 今季のチャンピオンズリーグでベスト4に進んだのは、レアル・マドリード(スペイン)、パリ・サンジェルマン(フランス)、マンチェスター・シティ(イングランド)、チェルシー(イングランド)だった。決勝に進んだのはシティとチェルシーで、イングランド勢の対決が実現する運びとなった。

 この2チームにとって、今季は大きなプラスアルファがあった。その存在なくして、ビッグイヤーを争うファイナル進出はあり得なかった。

■チェルシーにもたらされた新布陣と戦い方の幅

 チェルシーは今季半ばに監督交代を断行している。フランク・ランパード監督に別れを告げ、トーマス・トゥヘル監督を招へいした。

 フットボールの世界では成績不振の際、往々にして監督交代が行われるが、結果は保証されない。2015-16シーズン、ラファ・ベニテス監督に替えてジネディーヌ・ジダン監督を呼んだR・マドリード、2019-20シーズンにエルネスト・バルベルデ監督に替えてキケ・セティエン監督を据えたバルセロナがどうなったかは、ご存知の通りだ。

 チェルシーは賭けに勝った。トゥヘル監督就任後、プレミアリーグ第30節でウェスト・ブロムウィッチに敗れるまで、14試合無敗を維持した。チャンピオンズリーグでは、アトレティコ・マドリードポルト、レアル・マドリードを次々に撃破してファイナルに駒を進めた。チェルシーにとって、クラブ史上3度目のチャンピオンズリーグ決勝進出だ。

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