【J1分析】再び前進を開始した名古屋 「右」から踏み出した最初の一歩の画像
ついに移籍後初先発した試合で勝利に貢献した森下 写真:中地拓也

■5月8日/J1第13節 名古屋グランパスセレッソ大阪(豊田)

 ゴールデンウィークの連戦は、名古屋グランパスにとってショッキングなものだった。勝ち点3差ににじり寄って迎えていた首位の川崎フロンターレの「連戦」。昨年に続いての川崎の独走を許すまじと、リーグ全体の期待もかかる大一番だったが、結果は2連敗に終わった。

 名古屋ファン以外にとっても、衝撃は大きかったはずだ。だが、誰よりも痛みを感じていたのは名古屋の選手たちに他ならない。

 その手負いの赤鯱軍団が、もう一度前進を試みた。まず第一歩は、「右」から踏み出した。

 川崎との第1戦のフォーメーションは、普段どおりの4-2-3-1。中4日での第2戦では、守備的な選手を中盤に3人配した4-3-3へ変更。そしてこの日は、再び4-2-3-1に戻したのだが、ひとつ変化を加えた。右サイドバックに、今季獲得した森下龍矢を初めて先発起用したのだ。

 明治大学を卒業してサガン鳥栖に入った昨季、森下はリーグ戦33試合に出場し、3得点を記録。1年で名古屋へのステップアップを果たした。

 鳥栖でメインを張っていた右サイドバックでの起用を考えて獲得されたが、プレシーズンには左サイドで吉田豊とポジションを争うことになった。だが吉田の壁は高く、これまでの交代での出場は右サイドとなっていた。

 川崎との連戦では、初戦で宮原和也が30分で下げられるなど、2試合ともに右サイドバックが試合途中で交代した。起用された3人の中で最も目立ったのが、前節の65分に交代で入った森下だった。白羽の矢が立つのも、当然だった。

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