■ACLの負担もなく、優勝争いに名乗り
攻撃の中央にオナイウ阿道という得点感覚に目覚めたトップが位置し、両サイドに得点力のあるサイドアタッカーがそろった横浜FM。これで、マルコス・ジュニオールのゲームメークの能力も、また両サイドバックのパス能力も生かすことができるようになり、攻撃力はこれからさらに上がっていくはずだ。
早くも川崎フロンターレの独走の様相を呈し始めたかのようなJ1リーグ。
しかし、一昨年の優勝チームである横浜F・マリノスがこれから波に乗ってくれば優勝争いにも一石を投じることができるかもしれない。残念ながら、横浜FMと川崎はすでに開幕節で対戦が済んでしまっている。そして、2戦目はなんと12月4日の第38節(最終節)に設定されている。
最終節までには川崎の連覇が決まっており、横浜FMとの試合が消化試合となってしまう可能性も大ではある。だが、今後、川崎にはACLの戦いが控えているので多少は足踏みすることがあるかもしれない。一方で、今シーズンはACLの負担がない横浜FMが順調に勝点を積み重ねていけば、最終戦まで優勝争いがもつれる可能性も皆無とは言えない。
いずれにしても、超攻撃的な横浜FMの強さが復活すればJ1リーグにとっては大きな光明になるだろう。
「最強の盾」名古屋が「最強の矛」川崎を抑えられないのだとすれば、もう一つの「最強の矛」の出現を待つしかない。