相馬アントラーズに緊急事態が発生した。
4月26日、J1鹿島アントラーズはFW上田綺世の負傷を発表。受傷名は「右肘関節内側側副靭帯損傷および右上腕骨裂離骨折」で、治療期間は約3週間だという。4月24日に行われたJ1第11節 ヴィッセル神戸戦で負傷したという。
この試合の55分、上田はゴール前で相手選手と競り合った際に右手を負傷。神戸に1点ビハインドという状況で右手を痛めたままプレーし、64分にはチームを救う同点弾を決めていた。得点直後の68分に交代してピッチを去っており、試合をイーブンにした段階で、無理をさせない判断を下したと見られる。
鹿島は厳しい局面を迎えている。開幕からの成績不振で、4月14日にザーゴ監督を解任。クラブOBでコーチだった相馬直樹を新監督に据えた。相馬体制の鹿島アントラーズは、公式戦3試合で2勝1分と不敗の状態(リーグ戦は1勝1分)。しかし、その3試合では昨季のJリーグのベストイレブンにも選出されていたFWエヴェラウドがメンバー外となっており、上田にかかる期待が大きくなっていた。その状況での上田の離脱は、非常に厳しい。
相馬監督がリーグ戦2試合で起用した先発2トップはいずれも土居聖真と上田の組み合わせで、ルヴァン杯・札幌戦では松村優太と染野唯月という若手コンビを使った。土居もFW起用されるが純粋なストライカーではない。昨季のゴール数でいうと、エヴェラウドが18得点、上田が10得点、土井が6得点。セカンドストライカーやトップ下の性格を持つ土居を最前線で起用すると、その良さが生きない可能性がある。