【国際親善試合 日本女子代表vsパラグアイ女子代表 2021年4月8日 16:30キックオフ】
7-0というスコアが示す以上の力の差があったこの試合は、どこか懐かしさを感じさせた。
以前は女子サッカーの現場を訪れるたびに、相手の良さを消すよりのではなく、どうすれば自分たちの良さを出せるかというシンプルな戦い方でぶつかり合う試合ばかりだ、と感じさせられた。
足の速い選手がいればそこに向かってボールを蹴れば得点が生まれる。フィジカルが強い選手がいればやはりそこに任せておけば勝てる。ドリブルが上手い選手がいれば1人でゴールキーパーまで躱してゴールを陥れることができる。そういう試合ばかりだった。
良く言えばシンプルに特徴を活かす戦い方だが、悪く言えば単純で単調な試合で、選手を揃えたところが素直に勝つ、という構造だった。それは正直、見ていて面白いものではなかった。
日本とパラグアイの力の差がありすぎた今回の試合は、そういう時代のことを思い出させた。
しかし、実際のところそれは世界的に変わってきている部分だ。
日本がW杯を制したことは変化のきっかけの1つだった。それまでは身体能力を前面に押し出したサッカーが世界を制してきたが、日本が技術と連動性でそこと渡り合い頂点の座を手にしたことで潮流が変わった。