【W杯アジア2次予選 日本代表vsモンゴル代表 2021年3月27日 19:30キックオフ】
モンゴルが1点を取るべく果敢にチャレンジし続けたことに対し、日本も攻撃の手を緩めなかった。両者ともスポーツの根幹の部分にある、相手へのリスペクト、そして真剣勝負という部分で素晴らしい姿勢だった。それは、選手の力の差がそのまま0-14というスコアで表れることに繋がった。
圧勝に終わった日本だが、90分しっかりと戦い続けられた理由はモンゴルの姿勢以外にもある。海外組が普段の強度でプレーし続けたことや、国内組がアピールをすべく終盤もゴールを目指し続けたことなどが主な理由ではあるが、ここではこの試合で最も目立たなかった選手を取り上げたい。
プレーでの出番は少なかったものの、ゴールキーパーの権田修一は絶えずチームを引き締めていた。
その声は大差になってからも無観客のフクダ電子アリーナに響いていた。もちろん、集中を切らさせないようにチームを鼓舞するのはゴールキーパーの務めではあるが、印象的だったのは古橋亨梧が投入された時のことだ。
権田は小川諒也に対し、古橋としっかり話してコミュニケーションを取るように促した。選手それぞれの良さをシンプルかつ積極的に出すことで得点を量産している試合状況であったからこそ、選手交代でその好循環を止めないために会話が必要だった。そして、古橋は前線から積極的にボールを追い、ペースを失わなかった日本は攻撃の時間が続き、自身も2ゴールを記録することができた。