■ミランは敗北したが多くを学んでほしい
ミランは、イブラヒモヴィッチが入った途端、全員がそこだけを見てプレーした。空中戦に強いユナイテッドのセンターバックコンビを1人で相手にするのは、さすがのイブラヒモヴィッチでも困難だった。
センターバックではなくショーのところで体格差を活かして競り合う場面を増やすためにターゲットを増やし、ユナイテッドが対策のためにバランスを変えざるをえない状況にする、あるいはマグワイアがイブラヒモヴィッチにつきっきりになったところを他の選手が使う、ということをせずに完全に依存してしまっていた。
互角に戦えるディフェンダーがいないチームを相手にした時はそれでも上回れるが、ユナイテッドはそうではなかった。
ステファノ・ピオーリ監督のもと、試合の流れの中では選手に裁量が与えられ、イブラヒモヴィッチが離脱していた時期でも全員で勝利を掴んできた今シーズンのミランだったが、選手たちは大一番で苦しくなった時に、つい偉大な存在に依存してしまった。
この敗れ方から、チームは多くのことを学ぶだろう。ヨーロッパの戦いは終わってしまい、国内ではインテルが差を広げているが、復活への道を歩み続けるための重要な経験になった。来シーズンは、チャンピオンズリーグの舞台でリベンジを果たしたいところだ。
■試合結果
ACミラン 0―1 マンチェスター・ユナイテッド
(2戦合計1-2でマンチェスター・ユナイテッドが準々決勝進出)
■得点
48分 ポール・ポグバ(ユナイテッド)