■見せつけた長谷部の真価
ミスがあっても引き摺らずに自ら挽回し、信頼を揺るぎないものにしているのは長谷部も同じだ。
この日、ボランチの位置から最終ライン後方のケアもこなした長谷部は、勢いのある展開の中でボールが足につかない場面が何度もあった。しかし、パスをかかとに当ててしまえばすぐに追いかけ、クリアミスがあれば体を張ってファウルを受けて再びマイボールにしてみせた。
何があっても止まってしまわずにチームのために動き続ける、当たり前のことのようだが、簡単なことではない。ボールを失って天を仰いだり、自らのミスで不機嫌になったりする選手は多い。
2人ともミスが多い試合だったが、結果的に、能力だけではなくそういう精神面があってこそ信頼を集めているということがわかる試合になった。
体力面や技術面から起きてしまうミスはあっても、精神面からくるミスは見せない。それがフランクフルトに所属する日本人両選手の強さであり、信頼が揺らがない要因でもある。プロサッカー選手を目指している人だけでなく、プロの選手にとっても、サッカーをするわけではない一般の人にとっても、手本にすべき選手たちだ。
■試合結果
RBライプツィヒ 1-1 アイントラハト・フランクフルト
■得点
46分 エミル・フォルスベリ(ライプツィヒ)
61分 鎌田大地(フランクフルト)