■ミスが続いてもそれで終わらない鎌田
受けに回りながらもスコアレスで45分を終えることに成功したフランクフルトだったが、後半開始早々に先制を許してしまい、リスクを冒して前に出なければならなくなった。
チームの重心が前に傾き、ようやくいつもの位置でボールに絡むことができるようになった鎌田だったが、慣れないポジションで体力的にきついプレーが続いたことは尾を引いており、しばらくミスが続いてしまった。
しかし、それで終わらないのが鎌田の良いところだ。
61分、スペースを見つける得意の動きで値千金の同点ゴールを奪ってみせた。
どんなにミスが続き、らしくない様子を見せてしまっても、チームメイトからの信頼は揺るがない。それはこれまでこうして結果を残してきたからであり、何度ミスをしてもそれを精神的に引き摺らずに、常に精一杯プレーしていることがしっかり伝わっているからだ。
だからこそ鎌田はフランクフルトに欠かせない選手であり、体力的に消耗しているにもかかわらず、72分のチーム最初の交代で、2人を入れ替えた際にもピッチに残された。しかもウイングバックの任を解かれ、前線の選手として。
今や鎌田はそれほどまでに重要な選手になっているのだ。