■フェデリコ・キエーザが2点目を
この退場により、バランスを整えるための交代で犠牲になったのはイエローカードを既に1枚貰っていたオタヴィオだった。これが62分のことだ。
すると63分、オタヴィオの守備から解放されたクアドラードが悠々とボールを上げ、キエーザが合わせてユベントスの2点目が生まれた。
前半には見せなかった攻撃パターンで1点、相手の自滅を見逃さずに1点、と試合巧者ぶりを見せつけたユベントスは、前半の姿勢通りここでも攻め急がなかった。1点を失えば再び2点が必要になってしまうからだ。
75分にはボヌッチをマタイス・デ・リフトに、アーロン・ラムジーをウェストン・マッケニーに、と延長を見据えた交代を行った。90分間での交代はこの1回で、アンドレア・ピルロ監督はあくまでも最終的に勝てば良いという考えだった。
延長戦に突入しても、その姿勢は一貫していた。スイッチを入れる交代を行ったのは102分になってからだった。キエーザとアルトゥールに代えてフェデリコ・ベルナルデスキとデヤン・クルゼフスキを投入し、ようやく圧をかけることにした。
状況が変化しながらも決して慌てないその態度でユベントスが結果を手にするかと思われたが、115分、フリーキックを直接沈められて2点が必要になってしまった。初めて焦りを見せたユベントスは117分にアドリアン・ラビオがゴールを奪ったものの、あと1点が足りなかった。