“エジル2世”の称号を取り戻せるか。
3月8日に行われたプレミアリーグ第27節。チェルシーはエバートンを全くと言っていいほど寄せ付けず、2-0で快勝。トーマス・トゥヘル監督が率いる“ブルーズ”は、前半からテンポ良くリズミカルにボールを動かしていった。
新体制が発足して以来9試合2失点の固い3バックと、ダブルボランチのマテオ・コバチッチとジョルジーニョの5人でビルドアップを試みると、前線ではティモ・ヴェルナーとカイ・ハフェルツの2シャドー、トップのハドソン・オドイが流動的に動き、そこに左ウイングバックのマルコス・アロンソも絡んで、ベタ引きのエバートンを崩しにかかる。
18分には支配率81%を達成するなど、チェルシーが圧倒的にボールを保持したこの試合の中で、強い存在感を放ったのがハフェルツだ。
21歳のドイツ代表MFは、大きな期待を寄せられて昨年の9月にバイヤー・レバークーゼンから加入したが、フランク・ランパード前監督の下では、母国で“エジル2世”と称されていた頃のような輝きを放つことはできなかった。1月末にトーマス・トゥヘル監督が就任してからも、新体制の初戦では先発フル出場したものの、すぐに負傷離脱してしまい、4試合に渡ってピッチから遠ざかることになった。