【セリエA ミランvsインテル 2021年2月21日(日本時間23:00キックオフ)】
試合前のゴール裏に名物の飾り付けはなかった。無観客試合で開催されなければならないこの状況があまりにも惜しかった。この試合がここ10年で最も重要なミラノダービーだったからだ。
勝ち点50のインテルと49のミラン、1位vs2位の首位攻防戦となったダービーは、ラウタロ・マルティネスとロメル・ルカクのラウカクコンビが3ゴールを奪いインテルが完勝した。
2トップを採用するビッグクラブは少なくなっている中、「ラウカク」は世界最高の2トップに挙げられる。
ルカクが中央でフィジカルを活かし、ラウタロが衛星になる。ルカクの強さが印象に残りやすいのでそのようなイメージを持たれることも多いが、実際はどちらもオールラウンド型の2トップで、互いにどちらの役割もこなす。この試合の先制ゴールはルカクのクロスをラウタロがヘディングで決めたものだ。
ただし、ルカクの方がより屈強であることは間違いなく、先のイメージ通りになることは多い。相手の強度が上がれば上がるほど、ルカクがフィジカル面を担当する必要が出てくる。ユベントスのジョルジョ・キエッリーニと1vs1でやり合う必要がある場合はルカクが1試合を通してその役目を引き受けるし、相手がガチガチに守りを固めてきた場合は、ルカクがペナルティエリアの中で体を張る。プレスがきつい場合もそうだ。