■注目選手(2) MF:鈴木唯人
昨年は高卒ルーキーながらリーグ戦30試合に出場した。センターフォワードからウイングバックまでこなせる万能型のアタッカーとして1000分を超えるプレー時間を与えられ、積極的に勝負したが、ゴールは奪えなかった。
ロティーナ監督はチーム全体での堅実なプレーを求めるが、それはリスクを負ってはいけないというわけではない。エラーでピンチを招かない、チャンスを多く作るためにビルドアップをする、というところまでが約束で、ゴールが生まれる場面では選手の積極性を評価し、その結果のミスはマイナスには捉えない。かつてゴールキーパーの守備について「飛び出さずに待っていて決められてしまうよりも、飛び出した結果ミスをして決められてしまうことを好む」と語ったこともある。積極的なシュートや突破は大歓迎で、中途半端にならずにシュートでプレーを終えられる鈴木の出番は今年も多くなるだろう。
また、若いうちにポジショナルプレーを叩き込まれることも、これからの長いキャリアで大きな財産になるに違いない。