■福岡の守備の大黒柱・上島は、大きな自信を胸に柏へ帰還

 2人目は、上島拓巳アビスパ福岡柏レイソル)である。

 昨季は期限付きで福岡に加入しており、移籍ではなく復帰となる。正確には“個人昇格”に当たらないが、福岡で過ごした時間はこのセンターバックを大きく飛躍させた。

 開幕から4バック中央のポジションをつかむと、41節まで連続出場を続けた。累積警告による出場停止がなければ、42節も出場していただろう。しかも、41試合のうち38試合はフル出場なのである。主にドウグラス・グローリとのコンビで、リーグ最少の29失点を記録した守備陣を力強く支えた。

 大卒1年目としてプレーした2019年は、柏の戦いの舞台がJ2だった。このため、J1でプレーするのは今回が初めてとなる。昨季の柏はリーグ3位の60得点を記録した一方で、46失点はリーグで9番目に多かった。上位へ絡んでいくには失点減が前提となり、28得点のオルンガを失ったことを考えても、守備力を高めたいだろう。

 福岡での自信に満ち溢れたパフォーマンスを見れば、上島は柏でもディフェンスリーダーになれるはずだ。アカデミー出身という経歴を考えれば、ならなければいけない存在でもある。2月5日に24歳となったプロ3年目のCBは、古巣でも守備の支えになっていくに違いない。

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