■遠藤が期限付き移籍を延長
ジュビロ磐田は昨シーズンの後半を土台としたチーム作りだ。鈴木政一監督が24節から指揮を執り、ほぼ同時期に遠藤保仁を期限付き移籍で獲得した戦いぶりを踏まえて、少数精鋭の補強にとどめた。
まず触れるべきは、遠藤の期限付き移籍延長だろう。40歳となった元日本代表MFは、ダブルボランチの一角として加入直後からスタメンで稼働した。育成組織出身のボランチ上原力也をベガルダ仙台へ期限付き移籍させたのも、遠藤のフル稼働を前提としたものだろう。昨年はCBで起用されたレフティーの伊藤洋輝も、本職はボランチである。不足はない。
遠藤と同様に昨シーズン途中に期限付き移籍してきた山本義道は、完全移籍に切り替わった。横浜F・マリノスから加入したこのセンターバックは、3バックでも4バックでも先発に名を連ねるべき選手だ。
完全移籍で獲得した選手では、鈴木雄斗も即戦力だ。水戸でプロキャリアをスタートさせた27歳は、川崎フロンターレから期限付き移籍した昨年の松本山雅FCで主力を担った。チーム2位の41試合に出場して3得点を記録し、チーム最多の6アシストを記録したのだ。右足のキックは種類豊富で、直接FKも蹴る。遠藤とは違うタイプのキッカーとしても期待できる。