■コロンビア人FWが爆発すれば…

 前線には大津祐樹が加わった。12年のロンドン五輪で3得点を記録し、ドイツとオランダでもプレーした30歳の日本代表経験者は、前所属のF・マリノスでは中盤でも起用された。編成のバランスから推測すると、本来のFWで起用されるだろうか。

 外国籍選手も獲得した。コロンビア人ストライカーのファビアン・ゴンザレスが、サックスブルーのユニフォームを着る。チャンスメイクにも優れる28歳の加入で、FWは昨シーズン10得点のブラジル人ルキアン、同9得点の小川航基三木直土吉長真優の5人となった。昨シーズンはMF登録ながらFWで起用された藤川虎太朗を加えれば、プレースタイル、人数ともに申し分ない。

 

【補強充実度】  B 

1月18日現在で外国籍選手はふたり。フロントはさらなる獲得を示唆している。15年から19年まで在籍したGKカミンスキーの名前があがっているが、CBにも即戦力の外国籍選手がほしい。今後の外国籍選手獲得によっては、補強充実度が「B」から「A」へ変わることも。また、OBの中山雅史のコーチ就任は、チームの起爆剤となる”補強”と言える。

【J1昇格本気度】  A 

鈴木監督は昨年9月の就任後、9勝6分4敗の成績を残した。1シーズン通して采配をふるっていたら、単純計算で18勝プラスアルファになる。20年は徳島、福岡ともに25勝で昇格しており、遠藤の引き留めやFWの補強で同等の勝利数をつかめれば、昇格争いには確実に加わることができる。

【J1昇格可能性】  B 

ルキアン、小川航基に次ぐ8得点を記録した中野誠也が、大宮アルディージャへ完全移籍。その代わりに、ファビアン・ゴンザレスと大津を獲得している。得点力は20年の水準(58得点で6位タイ)でもJ1昇格に届く一方、47失点の守備力には改善の余地あり。守備力アップへの道筋が不確定な現状では、「A」に近い「B」とするべきか。

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