■昇格2チームから8人を選出
2020年のJ2リーグ終了を受けて、ベストイレブンを独自に選定した。同じポジションに複数の候補者がいる場合は、チームの成績が上位の選手を優先している。
チーム別でみると、徳島から5人、福岡から3人、長崎と北九州から1人ずつ、それに京都(得点王のピーター・ウタカ)という選出になった。「ケガによる離脱がなければ選びたかった」という選手もいるが、今シーズンのJ2を語るうえで外せない選手をピックアップできたと思う。
また、MVPと最優秀監督、新人王、それに途中交代で結果を残したジョーカーも選んだ。
【ベストイレブン】
GK 上福元直人(徳島) 37試合出場0得点
2節で鼻骨骨折を負い先発落ちの時期もあったが、9節から最終節までフルタイム出場。最大の強みはビルドアップ能力の高さ。ポゼッション時はペナルティエリアを飛び出し、ボールの中継点となっていく。ゴールキーピングの技術ももちろん高い。リーグ最少2位の失点33は、彼のシュートストップに因るところが大きかった。
右SB エミル・サロモンソン(福岡) 39試合出場2得点
J1の広島から期限付き移籍で加入し、攻撃的な右サイドバックとしてJ2リーグトップの10アシストを記録した。CKとFKのキッカーも務め、14節の栃木戦では1対0の勝利につながる直接FKを蹴り込んだ。40節の京都戦でも貴重な先制点を決めている。
右CB 上島拓巳(福岡) 41試合出場2得点
累積警告で出場停止だった最終節を除く41試合に出場し、そのうち38試合にフル出場した。主としてドウグラス・グローリをCBのパートナーとして、リーグ最少失点を記録した守備陣を統率。J1の柏レイソルからの期限付き移籍ながら、前寛之の欠場時は主将の腕章を託され、精神的にもチームを引っ張った。
左CB 内田航平(徳島) 38試合出場1得点
石井秀典や福岡将太とCBのコンビを組み、リーグ最少2位の堅守を作り上げた。前所属の水戸では主に中盤でプレーしていたこともあり、ボールの動かしかたがスムーズで、自ら持ち出してラストパスを供給することも。4バックでは右CBが基本だが、柔軟性の高い彼なら左でも問題なくプレーできるはずだ。
左SB 福森健太(北九州) 36試合出場1得点
J2昇格1年目で前半戦を首位ターンし、最終的に5位でフィニッシュした北九州で最終ラインの両サイドを担い、左サイドでより多く出場。チームのスタイルにも連なる攻撃的な姿勢が持ち味で、ラストパスを供給するだけでなく、フィニッシャーにもなる。19節には右足の直接FKでJリーグ初得点を記録。