■来年のJ1に期待が高まる
追いつけなかった徳島も、追加点が奪えなかった福岡も、今のままでは2021年のJ1を生き抜くことはできない。4チームが降格することになるかつてない厳しいシーズンにおいて、得点を奪うことは例年以上に大切だ。良さを出しても、あるいは耐え抜いても、引き分けを積み重ねては4枠から抜け出すことはできない。J1で勝ち点3を取るためには、J2を勝ち抜いた両チームといえども今のままではいけないのだ。
福岡よりも守備が堅いチームはいくらでもあるし、徳島よりもボールを持つことが上手いチームもいくらでもある。激しいプレスも、今や当たり前のものだ。J1では挑戦者の立場から始まる。どちらも素晴らしいチームだが、個人で試合を決められる選手がいるわけではない。
難敵やくせ者のままで終わってしまうわけにはいかない。
「J2に別れを告げる45分」が終わり、徳島の優勝セレモニーが終わると、福岡の最終戦セレモニーが行われた。長谷部茂利監督は「この6点は来年取り返しましょう」と口にし、サポーターは拍手で応えた。点を取られなければ負けないが、点を取らなければ勝てない。変化はもう始まっている。J1仕様のチームのお披露目を楽しみに待とう。