18歳でバルセロナの主力!MFペドリ「レアルからNG」への意外な思いと「憧れの名選手」2人の画像
バルセロナのペドリ 写真:なかしまだいすけ/アフロ

 2年前の夏、バルセロナのオフィスでは意見が分かれていた。

 テーマは、ある16歳の選手を獲得するかどうかだった。移籍金は500万ユーロ(約6億円)、ボーナスを含めると最大で2500万ユーロ(約30億円)になる契約だ。それだけの価値があるのか。疑義を挟む者がクラブ内にはいた。

 だがスポーツディレクターのラモン・プラネスは、エリック・アビダル、ホセ・マリ・バケーロと共に彼の獲得を決めた。ペドリ・ゴンサレスの未来は青と臙脂(えんじ)に染まろうとしていた。


■ペドリの急成長

 バルセロナとしては、早く決断しなければいけなかった。バイエルン・ミュンヘン、ボルシア・メンヒェングラッドバッハ、PSVといったクラブがペドリを狙っていたからだ。

 ペドリはラス・パルマスでフベニール(ユース世代)でプレーする前にプロデビューを飾り、トップチームに定着した。リーガエスパニョーラ1部でのプレーを経験する前に、バルセロナに移籍して、優勝を争うチームで1部でのファーストシーズンを迎える運びとなった。

「(現在アシスタントコーチを務めている)アンヘルからの要望で、ペドリをトップチームに上げることになった。まだジュニアユースの年代だった。際立っていたけれど、これほどの成長は想像していなかった」とは当時スポーツディレクターを務めていたトニ・オテロの弁だ。

 ペドリは2019年7月17日にプロ契約を結んだ。16歳9カ月25日で得点を挙げ、ラス・パルマスのクラブ史上最年少得点記録を更新した。

 そして、2020-21シーズン、世界はペドリを知ることになる。

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