マンチェスター・ダービー“極限の攻防”で見えた「サッカーの新次元」の画像
フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)を止めようとするルーク・ショーとハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド) 写真:ロイター/アフロ

 ゴールキーパーからの繋ぎと、そこに来るハイプレス。攻撃側は個人技と高い連動性でそのプレスをかいくぐり、アタッキングサード手前からの速い浮き球で一気にペナルティエリア内の勝負に持ち込む。守備側は無駄のないポジショニングと出足の良さでボールを奪い、ショートカウンターで相手を慌てさせる。

 マンチェスターダービーは、緊迫感のある時間が延々と続いていた。

 66分にシティのペップ・グァルディオラ監督がフェラン・トーレスを投入すると、試合の流れが変化しかけた。

 リヤド・マフレズと交代したトーレスは、自身が投入された意味をプレーではっきりと示した。ボールが届くたびにドリブルで仕掛け、試合展開そのものを変えようとした。

 ユナイテッド側は、対峙するルーク・ショーだけではなく、2人がかりでトーレスをケアしなければならないため、ケビン・デ・ブライネにそれまでよりも楽にプレーさせてしまうことになった。
それでも、この日抜群のパフォーマンスだったハリー・マグワイアを中心としたユナイテッドの守備陣は得点を許さず、徐々に試合は膠着状態に戻り、結局はスコアレスドローで試合が終わることになった。

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