■共通点は“異質な存在”
このように、ブンデスで揃って好調をアピールした2人の日本代表MF。一見して、タイプは違う。得意とするポジションは、かたやトップ下で、かたや右サイド。鎌田は狭いスペースでもボールを正確に止めることができ、シュートテクニックなど足元の細やかな技術に特徴がある。堂安はサイドでの仕掛けや、カットインからのシュートなどに特徴がある。
だが、強いて共通点を挙げるとすれば、“チームの中で異質な存在である”、ということだろう。フランクフルトの中で、鎌田のように足元の技術があり、クリエイティブなプレーができる選手はいない。同様にビーレフェルトの中で、堂安のように仕掛けることができ、ボールをキープして味方が落ち着く時間を生み出せる選手はいない。ありふれた表現で言うと、“違いを作れる選手”、ということになるのだが、この集団の中に埋没しない個性があって初めて、ヨーロッパではポジションの確保に繋がるのだ。
隣にいる誰かとは同じではない鎌田と堂安。これからもドイツで“違い”を際立たせていくはずだ。