バルセロナはブライスワイトの獲得に移籍金1800万ユーロ(約21億円)を支払った。
位置付けは「スアレスの代役」だった。1月に行われたスペイン・スーパーカップでスアレスが負傷。4カ月の離脱が見込まれ、そこでブライスワイトの獲得が決まった。
移籍の際、「僕はスピードとパワーがあるフィジカルの強い選手。試合を分析するのが好きなゴールゲッターだ」とブライスワイトは語っていた。バルセロナでは、アルフレッド・スロイデルコーチと話をするのが日課になっているという。ボルドーでブライスワイトを指導したグスタボ・ポジェ監督は「彼とは建設的な会話を交わしていた。自分の強みをチームで生かすためにはどうすればいいかを常に考えていた。それはすべての監督にとって歓迎すべきことだ」と話している。
ブライスワイトの活躍で、バルセロニスタが思い起こすのは、ヘンリク・ラーションである。2004年から2006年にバルセロナに在籍したラーションは17試合4得点(04-05シーズン)、42試合15得点(05-06シーズン)と特筆すべき結果を残したわけではない。だがラーションは05-06シーズンのチャンピオンズリーグ制覇に貢献して、忘れられない存在になった。
奇しくも、そのラーションは、今季からコーチングスタッフとしてバルセロナに入閣している。そして、そこに「新たなストライカー」として再浮上してきたのがブライスワイトだ。ブライスワイトはメッシのパートナーになれるのかーー。ゴールと労働で、彼は指揮官とチームメートの信頼を少しずつ勝ち取っている。