カンテラか、補強かーー。それが、問題だ。
久々にバルセロナにカンテラーノの話題が出てきた。オスカル・ミンゲサがチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節ディナモ・キエフ戦でデビューを飾った。ジェラール・ピケ、サミュエル・ウンティティ、ロナルド・アラウホの負傷でめぐってきたチャンスだった。
ミンゲサは8歳でバルセロナのカンテラに入団。ラ・マシア(バルセロナの育成寮)で育ち、先のディナモ戦で21歳でトップデビューを果たした。「とても満足している。ここに辿り着くまで、どれだけ働いてきたかは僕自身がよく分かっている」とは試合後のミンゲサの言葉だ。
■カンテラ重視
バルセロナと言えば、カンテラを重視するクラブだ。
ルイ・ファン・ハール監督の下で、シャビ・エルナンデス、カルレス・プジョール、ビクトル・バルデス、アンドレス・イニエスタが出てきた。フランク・ライカールト監督がリオネル・メッシをデビューさせ、ジョゼップ・グアルディオラの指揮下でセルヒオ・ブスケッツやペドロ・ロドリゲスが登場した。
ただ過去を振り返れば、必要性に駆られ、バルセロナに優秀なカンテラーノが現れたのだと分かる。あのヨハン・クライフでさえ、イバン・デ・ラ・ペーニャやアルベルト・セラーデスを起用したのはジネディーヌ・ジダンやライアン・ギグスの獲得に失敗したからだったといわれている。