まるで、ジキルとハイドだ。
レアル・マドリーが、リーガエスパニョーラとチャンピオンズリーグで別の顔を見せている。リーガにおいてはクラシコでバルセロナを破り、先のウエスカ戦では4-1と快勝した。一方、チャンピオンズリーグにおいては苦戦している。シャフタール・ドネツクに敗れ、ボルシア・メンヒェングラッドバッハに引き分け、開幕から2試合未勝利という状況で次のインテル戦を迎える。
ジネディーヌ・ジダン監督にとって、ある種の「逆転現象」が起きている。2015-16シーズン、2016ー17シーズン、2017-18シーズン、ジダン・マドリーはチャンピオンズリーグで3連覇を成し遂げた。だが、その期間、リーガで覇権を握っていたのはバルセロナだった。
■アザールの復帰
ジダン監督はそのシチュエーションを覆すために、何かしら変化を起こさなければいけない。
光明はある。エデン・アザールの復帰だ。負傷離脱を強いられていたアザールだが、ボルシアMG戦で途中出場。ウエスカ戦でスタメンに名を連ねると、ミドルレンジから左足一閃のゴラッソを沈め、マドリーに先制点をもたらした。2019年10月5日以来、392日ぶりのアザールのマドリーでの得点だった。
アザールは、決してゴールスコアラーではない。リール在籍時(200試合50得点)、チェルシー在籍時(352試合110得点)、ベルギー代表(106試合32得点)の数字から、それは明らかである。
マドリーでは、アザールは主に【4-3-3】の左ウィングに置かれている。このポジションには、長くクリスティアーノ・ロナウドが居座ってきた。否が応でも、比べられる。また、昨年夏に移籍金1億ユーロ(約120億円)でチェルシーからマドリーに移籍してきた選手だ。彼に得点が期待されるのは確かだ。