欧州CL鳴動(3)クーマンに託されたバルサの難解ミッション「4―3―3問題」の呪縛の画像
カゼミーロとボールを奪い合うフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ) 写真:AFP/アフロ

 この夏に監督交代を行ったバルセロナだが、現時点でその評価を下すのは難しい。

 キケ・セティエン前監督に別れを告げ、ロナルド・クーマン監督を招聘したバルセロナ。ただ、リオネル・メッシの退団騒動、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長と現理事会に対する不信任投票が行われる運びで、新監督の出来にフォーカスするのが困難な現状がある。

 クーマン監督はオランダ代表との契約を解除して、バルセロナの指揮官ポストに就いた。オランダ代表では、ラファエル・ファン・デル・ファールト、ヴェスレイ・スナイデル、ロビン・ファン・ペルシ、アリエン・ロッベンといった選手が代表から退いたところで指揮を任された。フィルジル・ファン・ダイク、マタイス・デ・リフト、フレンキー・デ・ヨングを中心に再出発したオランダ代表は、EURO2016と2018年のワールドカップに出場できないという失敗から立ち直ろうとしていた。

 

■ライカールト時代と布陣変更

 奇しくも、バルセロナでクーマン監督に託されたタスクのひとつは「若返り」の推進である。

 ルイス・スアレス、アルトゥーロ・ビダル、イバン・ラキティッチ、サミュエル・ウンティティに見切りを付けた一方で、指揮官はアンス・ファティ、ペドリ、フランシスコ・トリンカオにチャンスを与えると決断した。

 その過程で、クーマン監督に必要だったのがシステムチェンジだ。伝統の【4-3-3】を諦め、【4-2-3-1】を使用するようになった。

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