■J1昇格レースは4チームに絞られたか

 過去5シーズンの28節終了時点の首位チームは、すべて1位でJ1昇格を勝ち取っている。現在と同じ22チームによる42節で争われた12年シーズンまでさかのぼっても、同じデータが残っている。これまでのデータに当てはめれば、福岡の昇格の確率は100パーセントということになる。

 2位はどうか。こちらはデータに共通するものがない。

 15年の磐田は28節終了時点で3位と勝点2差、18年の大分は3位と同勝点だったが、最終的に2位を確保した。このふたつのデータを参考にするなら、3位の長崎に勝点5差をつけている徳島は、有利な立場にあると言える。

 一方で、16年の清水は2位との勝点6差を、17年の長崎は勝点8差を、19年の横浜FCは勝点4差を跳ね除け、2位でのJ1昇格を勝ち取った。これらのデータを支えとするなら、徳島と勝点5差で3位の長崎だけでなく、勝点8差で4位の北九州にも、チャンスは残されている。

 逆に厳しいのは5位以下だ。5位のアルビレックス新潟は勝点44で、徳島に勝点11の遅れをとっている。J1昇格レースは北九州までの4チームに絞られた、と考えていい。

 もちろん、データは未来を予想する材料のひとつに過ぎない。コロナ禍の今シーズンはデータを当てはめにくく、何があってもおかしくない。

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