また、トレンドで言えば、欧州のトップクラブは前線からのプレスを強化してきている。2018-19シーズンのチャンピオンズリーグで優勝したリヴァプール、19-20シーズンの同大会覇者バイエルン・ミュンヘン、いずれも選手が連動して「前プレ」するところに強みがあった。
19-20シーズン、バルセロナがチャンピオンズリーグ準々決勝でバイエルンに大敗したのは衝撃だった。あの「2-8」はバルセロナというビッグクラブを揺るがすに十分だった。その背景に、バイエルンの前プレがあったのは言うまでもない。
また、マンチェスター・シティがレアル・マドリーを撃破した試合においても、前線からのプレスは鍵を握った。シティはファーストレグでマドリーのプレスを無効化するためにGKエデルソン・モラ―レスからのロングボールを効果的に用いた。対してセカンドレグでは、ガブリエウ・ジェズスをプレスの先鋒に率先してマドリーのビルドアップを封じ、スペイン王者の息の根を止めた。