“王様のゴール”に刺激されたように、10代の選手も輝きを放つ。
42分、17歳のファティがデ・ヨングの浮き球スルーパスに反応して裏に抜け出すと、これをダイレクトでシュート。このシュートは、ボールの下を足でこするように当てたもので、相手GKの意表を突いたゴラッソだった。17歳とは思えぬ技術とアイデアは、世界で1、2を争うメガクラブの定位置を完全に掴んだファティの自信を表すようだ。
52分、そのファティが今度はゴールをお膳立てする。ペナルティエリア内でボールを持つと、2人にディフェンスに寄られ、さらに5人が取り囲む中、右足のヒールで左にいるコウチーニョにパス。ファティの周りに相手選手が多く集まったため、コウチーニョは完全フリーの状態だ。17歳のセンスあふれるパスを、ブラジル代表は簡単に決め、3得点目を奪った。
63分にファティはお役御免となって同じく17歳のMFペドリと交代したが、今度はこのペドリが魅せる。83分、右サイドからデンベレがマイナス方向に向けたグラウンダーのクロスを右足でゴールネットに叩き込んで見せた。ペドリはこれが欧州CLのデビュー戦だったが、見事に初ゴール。その後、デンベレが追加点を挙げて5-1とし、バルセロナは見事な圧勝劇を繰り広げた。