J1リーグ第23節 北海道コンサドーレ札幌―鹿島アントラーズ
10月18日(日)|13:00 札幌ドーム
シーズン前半戦での対戦は、札幌が2-0でものにした。だが、双方ともに、あのシーズン序盤の試合とは違う姿を見せようとしている。
札幌は大卒ルーキーが台頭している。金子拓郎、高嶺朋樹、田中駿汰の3選手だ。3人とも前回の鹿島戦では交代出場だったが、田中はすでに3バックの一角に定着。金子と高嶺も、先発の機会を増やしている。3人とも複数のポジションをこなしており、ペトロヴィッチ監督の戦術の幅を広げている。来季の入団が内定している特別指定選手ながらすでに定位置を奪った、身長2メートルのGK中野小次郎とともに若い力としてクラブの未来を照らそうとしている。
鹿島は、さらに若いホープがいる。荒木遼太郎は先発した前節など、第8節から出場が続き、もはや十分に戦力に数えられている。同期の染野唯月とともに、並みの高卒ルーキーではない存在感を放っている。前回対戦ではベンチにも入っていなかったGK沖悠哉も期待の一人だ。
外国人監督は、力さえあればためらうことなく若手を起用し、個人とチームの未来を切り開いていくことが多い。この対決では、両チームの未来も見えてくるはずだ。
■北海道コンサドーレ札幌
14位 勝ち点21 5勝12敗6分 得点28、失点47、得失点差-19
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
●A名古屋 0-3
○H湘南 2-1
△H仙台 3-3
●A神戸 0-4
●H柏 0-1
【通算対戦成績】
通算 20試合・2勝3分15負
ホーム 10試合・1勝1分 8負
アウェイ 10試合・1勝2分 7負
【直近対戦成績】
2020年 7月 8日 J1第 3節 A2○0
2019年 9月28日 J1第27節 A1△1
2019年 3月17日 J1第 4節 H1●3
2018年 9月23日 J1第27節 H0●2
2018年 3月31日 J1第 5節 A0△0
【今節のみどころ】
前回の対戦は、一つのモデルケースとなる。早々に先制点を奪った鈴木武蔵はもういないが、大事なのは試合への入り方ということだ。連敗している時期にも、前半を無失点で終えた試合では、しぶとい戦いを継続できていた。逆に先制点を献上すると、チームの戦い方からしても、苦しさが増してくる。
鹿島は試合開始から強いプレスをかけて主導権を握ろうとしてくるが、そこで屈してはいけない。圧力をかいくぐれば、その裏にはスペースがある。中央からの飛び出し、あるいはサイドアタックと、鹿島に冷や汗をかかせたい。
まずは辛抱強く慎重にプレーして、選手交代、さらにポジション入れ替えで鹿島を幻惑すれば、この日が63歳の誕生日であるペトロヴィッチ監督にも、良いプレゼントができるはずだ。