わずか1試合、しかも、中2日で試合の相手が疲労している後半のプレーということで、まだ、“可能性”という段階ではあるが、田中にはゲームメイク役の代役の可能性を感じさせた。中盤で1人はがせれば、そこから選択肢は大きく広がる。仙台に欠落していたピースを埋めてくれるかもしれない。

 そういう意味で、佐々木匠の復帰も仙台にはプラス材料となる。この試合ではボールを持ってプレーする機会があまりなかったが、意外性のあるプレーでチャンスを作ることが“仙台の至宝”の特徴だ。得点に直結するプレーのほか、前線で1枚はがせば、ゴールに直結する場面が自ずと生まれる。川崎戦では右サイドで道渕諒平が奮闘したが、縦に強い道渕とは違った場面を期待できる。

 川崎でボランチを務めた田中碧は、弱冠22歳。田中渉(20歳)、佐々木匠(22歳)と年齢は変わらない。この2人の成長は、仙台にとって不可欠だ。

 中3日でホームに昇格組の横浜FCを迎え、週末には浦和と対戦する。過密日程の中で訪れるであろう出場機会を、ぜひ掴んでほしい。

PHOTO GALLERY ■【画像】川崎フロンターレと戦った仙台イレブンの写真全25枚■
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4